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ミスター・ノーバディ


「ミスター・ノーバディ」です!2009年のフランス・ドイツ・カナダ・ベルギー合作映画。

科学の進歩により人間が不死の世界となった未来・2092年を舞台に、その世界で最後の「死ぬ人間」である齢118歳の主人公の過去を紐解いていく作品です。




監督はジャコ・ヴァン・ドルマルというベルギー人。「トト・ザ・ヒーロー」「八日目」などの作品を手がけた人で、今作は3作目ですが実に13年ぶりの監督作品です。



主演はジャレッド・レト。「ダラアスバイヤーズクラブ」での演技が高評価された今売り出し中の俳優です。あとは脚本家としても名高いサラ・ポーリーやドイツ人女優ダイアン・クルーガーなんかも出演しています。








では中身。














2092年。人類は科学の力により不死の状態。そんな中その施術を施されてない最後の人間ニモ(ジェレッド・レト)。彼は老衰により、最後の時を迎えつつありました。

ニモ







しかし他のどの人間も、そしてニモ自身も、ニモがどんな人生を送ってきたのか全くわからないのであります。


そこで専門家が催眠術を使って彼の過去を紐解いていくことに。






徐々に明かされていくニモの過去ですが、彼の記憶にはおかしな点があります。
どんな人にでも人生で多く訪れる、ある決断をするとき。彼にはその幾多数多の決断をした場合の全ての記憶が備わっているのです。それもかなり詳細に。





当然「それって有り得なくねー?」ってことになるんですが、とにかく彼には複数の記憶が同時に存在しているのです。



そんな折、過去の予言どおりに寿命の時を迎えたニモ。


しかしその瞬間、宇宙は膨張を止め、逆に収縮を始めます。すなわちそれが意味することは、現在我々が住む世界の時間軸の崩壊。

世界は颯爽と逆再生。時間が逆に戻り始めるのでした・・・・。
















おわり















★感想★
非常にわかりにくい映画です。っていうのがニモのその複数の人生を同時並行で描いていくので、構造としては相当わかりにくい。説明台詞も少なければそもそも説明的描写すら少ないし、「え?結局何?何?何なの?」ってなりやすい。
ものすごく簡潔に言うと、パラレルワールドみたいな感じになっていて、その全てが2092年のニモに結びついたっていうストーリーなんですね。しかしラストにそこからの逆再生ですからもう何のこっちゃですよ。

んで結局この映画は何が言いたかったんだっていうことですが、そこは恐らく「生きているということはとにかく素晴らしい事なんだ!!」って事です!!
ニモには色んな人生があり、色んな思い出があるんです。当然それは楽しい思い出ばかりではなく、辛い思い出もあるし、思い出したくも無いくらいに壮絶なものもあります。「あの時ああしていれば・・・」「あの時あんな事しなければ・・・」。我々にも今まで数多くあった、人生の分かれ道。選択を迫られるとき。そしてどっちが正解だったのか。何が正解だったのか。何がダメだったのか。
そんな酸いも甘いも全てが積み重なった結果、今ここに自分という人間がいる!何が正しいとか何が悪いとかでは無い!ただ!生きているということはとにかく素晴らしい事なんです!!それが答えです!!


何故今僕がそう言えるのか。それは作中でどんな人生も全てを美しく描いているからなんですねぇ。
予告よろしく。「圧倒的映像美」というのは確かにこの作品にはあります。
まず思ったのは色とりどりの演出。スロー、ストップ、反転、逆再生、オーバーラップ。数多くの演出がホントうるさいくらいに頻繁に施されており、これによって全てのシーンが作中のハイライトへとなるんです。作中のハイライトというのはすなわち人生のハイライトであり、つまりは何気なく生きている今この瞬間でさえもハイライトに成り得るということですよ。全ては見せ方、見方で印象というのはいくらでも変わるし、もっと言えば受け取り方や考え方で同じ事実でもネガティブにもポジティブにも成り得るんですな。当然嬉しい楽しい所はそういう風に見せてるし、逆に悲しい所はちゃんとそういう寂しい感じに見せてるんです。この陰と陽が交じり合ってるフワフワした絶妙なバランス感覚と、それを何度か休憩させる2092年のニモのインタビュー。これらが相まった時、それらが意味することは、人生っていうのはとにかく素晴らしい。つまりは、「生きているということはとにかく素晴らしい事なんだ!!」ってわけですね。


それと音楽。まぁこれはちょっとやり過ぎじゃない?ってくらい露骨に色んな音楽かけてくるんですが、何か微妙にセンスが無い選曲な気がするんですね。有名所が多数出てきて、正直「え?それ使う?」って思う部分もあります。とはいえアコギのテーマ曲とかは普通にかっこいいし、ちょっとダサい気がする選曲も「若気の至り」感が出るし、ちょっと可愛く思えます。




んでね、はっきり言ってただ人生を複数思い返すだけの作品ならそもそもの「人間が不死になった未来の~」っていう設定はいらないんですよね。何でこの設定があるかって言うと、それはやはり「生」と反対の「死」があるからこそに「生」の素晴らしさを感じれるっていう事と思うんです。だから、作中にはそんなシーン無いんだけど不死の人間にはどんだけ熱弁しても生の素晴らしさがわかんなかったりとか、もはや感情すらちょっと欠如しちゃってるみたいな描写があっても面白かったかなーと思いますね。微妙に看護婦さんとかが仏頂面だったりはするんですけどね。
要するにこの設定があることで「生」の素晴らしさが際立つし、逆に作中の「生」のメッセージが強いので設定が際立つと。生きるということは死ぬ準備をすることだって昔10-FEETっていうバンドが言ってましたが、それはどうやら本当だったみたいですね。
死ぬことは辛いことじゃない。それも含めて人生!だから生きてるうちは酸いも甘いもオールOK!と、ポジティブにならざるを得ません。それぐらいね、勇気をもらえる作品ですよ。





個人的にはこういう難解な作品を推すのは嫌なんですよね。「はいはい。映画好きの方はこういう難しい作品がお好きなんですね。」って言われちゃいそうで。
まぁ正直100%の理解は難しい作品ですが、意外とそんな深く考えなくて良い作品だと思います!「人生とはいいもんなんだ」っていう気持ちを持って、頭空っぽにしてニモの複数の人生を見届けるだけ!そしたら何かよくわかんないけど勇気をもらえます!






好き嫌いはかなり分かれる作品とは思います!でも僕は好きな作品でした!!




だって生きているということはとにかく素晴らしい事だから!!
















お試しあれ!!









ミスター・ノーバディ  2009年  フランス・ドイツ・ベルギー・カナダ


ジャンル:SF
  監督:ジャコ・ヴァン・ドルマル
  出演:ジャレッド・レト
      ダイアン・クルーガー
      サラ・ポーリー



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