どうも!僕です!!

今日はこちら!!

犬


 
「あるいは裏切りという名の犬」です!なんとパンチの効いた邦題!2004年のフランス映画で、原題は「オルフェーヴル河岸36番地」です。


原題の意味するところはパリ警視庁の所在地で、その名のとおりパリ警視庁を題材とした本格フレンチ・ノワールです。





監督はオリヴィエ・マルシャルという人で、この人自身が元警察官だそうです。


主演はダニエル・オートュイユというフランスを代表する俳優さん。もう1人の主演はジェラール・ドパルデューというハリウッド経験もある人です。







フランスの映画賞で高い評価を得たことにより、ハリウッドでのリメイクが長年噂されている作品です。ちなみにリメイク作の主演はジョージ・クルーニーとロバート・デ・ニーロらしいですが、オリジナル公開から10年以上経った今でも、ハリウッド版の公開は実現されていません・・・。















では中身なんですが、この作品は作中の出来事が結構多くてなかなか詳細には書ききれません!









ざっくり言うと、ヴリンクス(ダニエル・オートュイユ)とクラン(ジェラール・ドパルデュー)という2人の警察官が、パリ警視庁長官の座を争うっていう話です。





とは言っても、ヴリンクスは昇進には興味が無く、逆にヴリンクスは長官になる為にあの手この手っていう状況です。





そんな中、超凶悪な現金輸送車連続強盗殺人事件が勃発。ヴリンクスとクラン、先に犯人を逮捕したほうが警視庁長官っていうことになります。



というわけで2人の逮捕レースがスタート。


2人の刑事

(左:ヴリンクス  右:クラン)










なんやかんやあって、強盗犯は無事逮捕。ヴリンクスのお手柄のはずですが、クランの陰謀によりヴリンクスは犯罪者となり禁固刑に。逆にクランは功績を認められ、晴れて長官へとのし上がります。





ちなみにこのなんやかんやの間に、ヴリンクスは親友エディと愛する妻の命をクランの陰謀によって絶たれます。







7年の刑期を終え、無事出所してきたヴリンクス。当然クランへの復讐というか禊を済まさせようと企てます。





ほんでなんやかんやあって、クランはとある男の銃撃により命を落とすのでした・・・。





















★感想★
うん!面白い面白い!話が良くできてますね。細かい部分が終盤で繋がってくるのがうまく表現されてたと思います。
結局大悪党クランは、一見関係なさそうだった男に殺されてしまうわけです。でもこれって人によってはかなりの不完全燃焼ですよね。「お前かい!」みたいな。まぁ結局ソイツをクラン殺害に導いたのはヴリンクスの仲間のティティなわけですから、めぐりめぐってやっぱり周りから信頼ある男が生き残るって考えるといいのかもですが・・・。やっぱりもうちょっと気分爽快にして欲しいところはありますよね。うんうん。しかし、このなんとなくもやもやが残る感じこそが、やはりフィルム・ノワールっぽいですよね。
ストーリー脚本としてはよくできてます。しかし残念な部分がちらほら・・・。

まず銃撃シーンなんですが、みんながあまりにも乱れ撃ちするもんだから、はっきり言って何がどうなってるのかちょっとわかりづらい。まぁわからないことはないんですが、そもそも予備知識として各班の位置関係みたいなのももらってない上に、(特に犯人側が)盲滅法撃ちまくるもんだから「ん!?んんんん!?」っと目を凝らしてしまうんですね。シーンの迫力と撃った弾の数は必ずしも比例するとは思えないんですが、とにかく撃ちまくるんですよ彼らは。
そもそもね、この作品全体としてそうなんですが、銃の扱いがなんか軽いんですよね。飲み会の最中にねずみが出ただけでその場の刑事全員がやっぱり乱れ撃ちをしちゃったりとかさ・・・。まぁこのシーンは作中唯一の笑えるシーンなのでそれはいいとして。でもなんかみんな携帯電話と財布持ってく感じで銃を携帯するんですよね。フランスって銃規制かなり甘いところなんですかね?知ってる人いたら教えてください。

あとね、結局ヴリンクスとクランはかつては親友だったけど1人の女性(今のヴリンクスの妻)を奪い合った過去があって徐々に不仲になっていったっていうわけらしいんですけど、なんかそこらへんの描写が少ないんですよね。だからそもそも本当に昔仲良かったかどうかすら怪しいんです。大体ここまで考え方の違う2人が果たして仲良くなるかね?あとクランがなんとなくヴリンクスの奥さんのこと未だにちょっと好きっぽいけどなっていう描写はあるんですが、過去に2人で奪い合った的な要素がねぇ!むりくり探すしかねぇ!っていう状況なんですよ。



そして、一番の問題。それは「おい、邦題ぶっ飛びすぎだろ」問題です。
冒頭説明したとおり、原題は「オルフェーヴル河岸36番地」です。それを「あるいは裏切りという名の犬」とは一体何事ぞ・・・。
まずね、「あるいは」でいきなりはじめられてもこっちとしては「えっ?」ですよね。何と列挙してるの?
まぁ「あるいは」に関しては、そういう気になる邦題の方がこっちとしても目を引かれるからそれはいいとして、「裏切りという名の犬」ですよ問題は。まず前もってみなさんにお伝えしておくのは、この作品には一切出てこないってことです。文字通り1匹も、毛のひとつも落としません。ほんでね、人のことを「犬」とかって呼ぶことも無いんですよ。裏切り者=犬みたいな意味と思ってたんですが、その表現は作中全く無かったです。むしろ作中1回でも犬って言ったかな?っていうレベルですよ。
っていうか「裏切り」感すらあんま無いんですよね。冒頭からもうヴリンクスとクランは仲が悪いわけで、その2人のじゃれ合いは、「裏切り」では無く「邪魔」ってなもんです。ティティがクランに寝返ったりしてたら面白かったけど、それはいくらなんでも胸くそ悪すぎか。
結論、このタイトルは「作品とはあんまし関係ない」ってとこですかね。まぁいいけどさ。



まぁいちゃもんいろいろつけましたが、面白いですよ普通に!話がトントン進むので途中でブレーキもかからないし。ホントやりすぎなくらい話がスムーズなので、細かいディティールの表現を望む人にはちょっと合わないかもですけど。
作品がずっと冷た~い感じの空気が流れまくってて、独特の雰囲気があります。どう考えても良くない事が起きるとしか思えない感じですよ。その中で少しやり過ぎなバイオレンス描写があって、それが実はただの描写じゃなくてちゃんとラストまで続いていく、本筋に則ったエピソードだったっていう。そこらの安いサスペンスより、伏線はよっぽど細かいですね。作品の流れとしてよかったから、なんかもうちょっとキーワード的なセリフも欲しかったですね。登場人物のセリフがいちいちオシャレで、「一周回って逆にダサい」現象が起きてなくも無いです。





ちょっと独特だけど、ストーリーは最高!ハッピーエンドでもバッドエンドでもない、なんとなくしこりの残る作品を見たい方は是非どうぞ!!





シリーズ作には「やがて復讐という名の雨」・「いずれ絶望という名の闇」というこれまたいちいちめんどくせぇ邦題の付いた作品があるので、こちらもいつか紹介したいものです!

















裏社会で、君のような男は駐車場で死ぬ    ロベール長官




















お試しあれ!!











 あるいは裏切りという名の犬   2004年  フランス


ジャンル:サスペンス
  監督: オリヴィエ・マルシャル
  出演: ダニエル・オートュイユ
      ジェラール・ドパルデュー
      






映画評論・レビュー ブログランキングへ