どうも!僕です!!

今日はこちら!!







「アラジン」です!現在公開中のディズニー映画で、1992年の名作「アラジン」を実写リメイクしたものです。監督は「ロック、ストック&トゥースモーキングバレルズ」「シャーロック・ホームズ」のガイ・リッチー。主人公アラジンを演じるのは、今まではドラマで活躍していたほぼ無名俳優メナ・マスード。ジーニー役にこのブログでは「インデペンデンス・デイ」「スーサイド・スクワッド」を紹介したウィル・スミス、ジャスミン役に「パワー・レンジャー」のナオミ・スコットらが出演しています。
あと、声のみの出演ですが、イヤーゴ役に「タッカーとデイル~」のアラン・テュディックも出演しています。



































★感想★
まぁまぁです!まぁまぁ!!「原作と比べて・・・」っていうスタンスはひとまず無しで述べさせていただきますね。
まずセットというか、アラブっぽい雰囲気の再現度が凄いなって思いました。町並みといい宮殿といいかなり迫力がありましたね。それに加えて曲がめちゃくちゃいいなっていう印象でした。非常に厚みのある音色で、派手な画面全体のイメージとマッチして、なかなか見ごたえのあるものになってました。そして、再現した町並みをうまく利用したアクションなんかは見ていて楽しいし、相棒の猿アブーも活躍してたりしてホント楽しいです。
全体的に絵面がかなり綺麗なので、例の「ア・ホール・ニューワールド」のシーンはかなり幻想的に見えますし、「アラジン」という素材をうまく使って作品のハイライトを仕上げれたのかなとも思います。
あとはやっぱジーニーですね。「おいおいウィル・スミス再現度高いな」と思わざるを得ないクオリティになってますし、肌の質感とかも作品の雰囲気にマッチしてます。妙に自身ありげな表情とかもしっくり来るし、超ナイスキャスティングと思います。

























はい、褒めるのはここまでにしときましょう。










気になる部分としては、これは「アラジン」という作品自体の性質なので仕方ない部分もあるんですが、基本的にジーニー無双状態なので、「あれ、アラジン実は何もしてなくね?」と思わざるを得ない。
作品中のアラジンについては、
盗人生活→たまたま見つけた困っているジャスミンが逃げるのを助ける→惚れたので結婚したい→宮殿に侵入→国務大臣に見つかって洞窟に入らされる→ランプゲット→ジーニーの力で無双→紆余曲折あったけどジャスミンと結婚

っていう流れなんですよね。で、ここで重要なのは「ジーニーの力で助けてもらいはするけど、そもそもランプをゲットできた要因+ジャスミンを惚れさせた要因はアラジン自身の清らかな人間としての本質にある」という事だと思うんですね。
で、作品中にそのアラジンの人間としての清らかな部分を描くシーンというのがかなり少ない。原作への目配せ的に「僕を信じろ」とか言ったりするんですが、その裏づけとかわからないし。彼の「優しいんだなぁ・・・」って思うシーンは、貧しいこどもに食べ物を譲ってあげるシーンくらいです。むしろ作品の大半は彼がジャスミンについてしまった嘘をどうするかっていう事に終始しますからね。ホントにダイヤの原石の人間が嘘に嘘を重ねるようなことしますかね?別に嘘ついてしまったことを後悔するような描写も無いし。嘘つきは泥棒の始まりとはよく言ったもんですよホント。

まぁ色々あってアラジンは宿敵ジャファー(マーワン・ケンザリ)に勝つんですが、そもそもこのジャファーが低脳です。はっきり言って。ランプを手にした彼の願いは
  1. アグラバーの国王にしてくれ
  2. 魔法使いにしてくれ
  3. 超強い人間にしてくれ
です。まず最初の願いがいくらなんでも小さ過ぎるし、それは②か③で容易にクリアできる願いのはずなんですが・・・。んでこいつの何がアホって、3分の2をパワーアップ系の願いにしてるんですよ。要するに1回パワーアップして「まだまだぁ!」みたいな事してるんですよね。絶対パチンコにのめり込むタイプですコイツ。しかもそれをあの嘘つき大泥棒ドブネズミアラジンにそそのかされてやってますからね。無能すぎる。アラジンが勝ったっていうよりはただの自滅ですし、アラジンはやっぱり口車がうまい=嘘がうまいという構図もできあがります。誰得。


だいたいアグラバーという国は国王と国務大臣のジャファー以外に重役的な人がまったく見当たらないので、かなり小さい国に見えるんですよね。しかも自称王子には簡単に入廷を許すセキュリティの甘さもあります。そもそも国なんかこれは、そしてそんな国を欲しいのかジャファーは。



まぁただここまで述べたのは、前述のように原作そのものの性質でもあるのに致し方ないとこはあると思います。ただ実写になったのでその部分が際立った結果かなと。

それよりも思うのは、ジーニーの勢いの無さですね。こっからはアニメ版と少し比較していきます。
アニメ版ジーニーは登場するや否やかなりのハイテンションでまくし立てていきますし、その後も登場シーンがいちいち面白いヤツなんですね。それに比べて今作はジーニーは抑え目。面白いのは面白いけど、やはり実写には限界があったのかなと。そこをカバーするためか、「良いお友達」感がかなり人間的になってるし、ルックとしての破壊力が圧倒的に足りない。つまりは楽しさが激減してる感じです。そしてアラジンという作品はとにかくジーニーが楽しくて、ジーニーが出てないシーンは話がやや停滞する感じがするので、ジーニーの出来が悪いと作品全体のエンジョイ度が下がってしまうんですね。
あくまで僕の個人的な意見ですよ。なので結論を言うと、「ジーニーのテンションが少し低いから、面白さも低下してました。」っていうのが僕の感想です。


それともう1点。今作は脚本において、アニメ版に大胆なアレンジを加えてます。それがん~って感じ。まず守衛の1人にフォーカスするシーンがあるんですね。それがハキームとかいうやつなんですが、終盤にいきなりフィーチャーされるもんだから「いや誰なんですか」としか思えないし、そもそもジャファーは今強い魔法使いになってんだからこんな守衛1人どうでもよくね?って思っちゃいます。「あなたは小さい頃にお父さんとここに来て・・・」とかジャスミンが昔話をするんですが、マジでどうでもいい。そしてそのどうでもいい話が終わるのを待つなジャファー。
もうひとつの改変が、王宮にいるダリアという女。結局ジャスミンの妹なのかただの侍女なのかは僕にはわからなかったんですが、こいつがジーニーと恋をするという離れ業をやってのけます。必要な要素なのかはよくわからないですが、彼女に関しては少し笑えるシーンがあるので良しとします。



細かい作品の進行にも変更がありましたが、大きくはこの2点でしょうね。











ってことで以上が僕のアラジンの感想です。悪く書いた部分が多かったですが、イヤーゴがダイナミックな鳥に変身したのはハリウッドっぽくて楽しかったし、魔法の絨毯のチャーミングさは最高でしたし、普通に楽しめる作品とは思います。美女と野獣超えするかもらしいしね。
吹き替え版は中村倫也や北村一輝、そして何より山寺宏一の声が堪能できるのでより楽しいのではないかと思います!!




















アニメ版のハイテンションジーニーと共にお別れです!!!















お試しあれ!!!





アラジン   2019年  アメリカ


ジャンル:ミュージカル
  監督:ガイ・リッチー
  出演:メナ・マスード
     ウィル・スミス
     ナオミ・スコット