どうも!僕です!!
今日はこちら!!






 



「グレイテスト・ショーマン」です!現在公開中のアメリカ映画で、実在した興行師P.Tバーナムの半生を描いたミュージカル作品です。


監督は長編映画デビューとなるマイケル・グレイシーというオーストラリア人。MV監督とかをしていた人なので、この題材にはなかなか良い人材なのかもしれません。

主人公バーナムを演じるのは、ヒュー・ジャックマン。実はこのブログ初登場です。その他出演は、ヒロイン役に「マンチェスター・バイ・ザ・シー」のミシェル・ウィリアムズ。ミュージカル作品常連のザック・エフロン、ゼンデイヤ、レベッカ・ファーガソン等が出演しています。



随分前からクドいくらい劇場予告とかしてて、プロモーションにかなり意気込みを感じてた作品です!公開から少し遅れましたがようやく鑑賞して参りました!!
































★感想★
それなりに仕上がってるんじゃないの~っていう感じ。こういうテンションです。ミュージカル作品の中でもかなり歌パートが多めな印象ですね。正直うるさいくらいです。
ただその音楽そのものは、「ララランド」のベンジ・パセックとジャスティン・ポールが担当しているだけあって、軒並み良いです。曲調とかもバラエティ豊富で「オレはあれがよかった!」「私はあれが好き!」みたいに個人差が出てそういう部分でも楽しめると思います。
んで、「ミュージカルをよくわかってるなーうまいなー」と思ったのは、所謂僕的なミュージカルの醍醐味をうまく出せてる所です。それは「その場にあるものを音楽やダンスに滑らかに採用していく」ってことですね。要するに掃除用員の人たちがデッキブラシで踊りだしちゃうようなあの感じです。
今作で言うと、例えばバーカウンターのシーンでショットグラスをうまく使ってみたり、壁に釘を打つ音がリズミカルだったりとか、サーカスのロープを使って二人で上がったり下がったりグルグル回ったりするラブソングシークエンスとか。別に斬新とかそういうのではないんですけど、所謂お約束的なものを見たくて劇場行ってるってのがあるんで、そこは素直に満足できました。
役者の演技で言うと、もう正直ヒュー・ジャックマンはさすがとしか言えません。役柄的なおいしさもありますが、やはり良い役者です。どの表情も全てが画になります。
ザック・エフロンも良い味出してましたが、「正直コイツ大したことないヤツなんじゃね?」と思えなくもなかったです。ただの童貞にしか見えませんでしたが、まぁセーフ。後は子役の女の子がかなり良かったですね。笑えるというか、微笑ましい演技でした。歌うまいしね。


















はい、褒めるのはここまでーーーー!!!!!




ここから先は、「グレイテスト・ショーマン最高ぉぉおお!!!」って人には不快な文面となりますので該当する方はご注意ください。





まずね、少し触れましたが歌う部分が多すぎる。せいぜい100分ちょっとの作品には詰め込み過ぎ感が否めませんでした。
そもそもミュージカルっていうのは真剣な話をしてるときに歌いだすという現実では考えられない超飛躍した表現をするので、実は入れ込む瞬間ってのは少なからず違和感が絶対出るんですよ。もちろんそれが効果的な場面っていうのもあって、だからこそミュージカルっていうのは他の映画には無い独特のカタルシスが待ってる訳です。感情の爆発とかね。そこらへんの使い方が抜群にうまかったのが「アナと雪の女王」と僕は思ってます。
で、今作がどうだったかというと、この「歌パート」自体がストーリーテリングの要素を十二分に持ち過ぎたが為に、オカズではなくメインディッシュになり過ぎてる、という印象です。メインディッシュになるのは全然良いんです。なり過ぎてるんです。だから感情込めて歌われても、「オレは今こんな気持ちなんだぁあああ~~~~♪」ではなく「今こういう状況ですよぉぉおおお~~~♪」という説明的な音楽に見えてしまったんですよね。これ自体は正直良い悪いではなく、ノれるノれないの話だと思います。そして僕は後者です。正直歌いだす時に「また歌うんか・・・」と思っちゃいました。
でね、そんな歌の連発に辟易していた僕でも「ここまで歌ったなら最後はすげぇんだろうな・・・」という期待はあったんです。でもそんな淡い期待は打ち砕かれました。今までとほぼ同じテンションで歌ってる感じです。っていうか「最後に皆勢ぞろい!!!頑張ったよなオレ達!!」みたいな雰囲気を出されても、肝心の団員たちの描写が少なすぎて感情移入できないんだよ!バカヤロウ!!団員描写は空中ブランコ兄妹の妹の方と、ヒゲ女、小人くらいしかないんですよ。巨人とかタトゥー男とかもっといっぱい出してあげてよ!!「コンプレックス集団」みたいな事言ってる割に、個々の特徴の表現がバリバリに弱いです。
作中バーナムが食事会で団員たちハブるシーンがあるんですが、実はこの感覚って監督にそのまま当てはまると思うんですよ。監督自身が団員たちを軽んじてると思いますね。歌を詰め込み過ぎたが為に、時間的余裕が無くなって登場人物の描写シーンが減ってしまってる。というのが作品全体の印象でした。
っていうかさ、このバーナムサーカス団は結局何をしてたんですか?実はそこの描写って不自然な位少なくて、ジェニーという歌手が歌って成功した部分の描写がたくさんあってもその間他の団員たちがどんなことをしてたかってよくわからないんですよね。歌ってたの?でもミュージカルパートは現実を飛躍した部分だから、飛躍してない部分でちゃんとしたショーがあるはず・・・。でも歌って踊ってる所以外は見てないし・・・。でも動物いたよな・・・。空中ブランコもあったし・・・。やっぱサーカスなのかな・・・。とか色々考えても答えは出てきません。何故なら見せてもらってないから。
結論として、作品として伝えたいメインの部分に重きを置いて他の部分は極めて排他的な作品と言えると思います。ずっとこのバランスで話が進んでいきます。





まぁ色々書きましたが、それでも僕はキネノートにはそれなりの点数で登録しましたよ。嫌味な言い方ですが、何も考えないで映画を見る人は確実に楽しめる作品だと思います。ですが、少しでも映画に詳しくて、批評的な目線で映画を見る人orミュージカルがそもそも苦手な人には少し厳しい作品かもな、というのが僕の結論です。




反論は全然受け付けます!!ドシドシコメントくださいね!























お試しあれ!!




グレイテスト・ショーマン  2018年  アメリカ



ジャンル:ミュージカル
 監督:マイケル・グレイシー
 出演:ヒュー・ジャックマン
    ザック・エフロン  他