どうも!僕です!!
今日はこちら!!
「ヒストリー・オブ・バイオレンス」です!2005年のアメリカ・カナダ映画で、カナダ人名将デヴィッド・クローネンバーグが監督した作品です。彼の作品は以前「ザ・フライ」を紹介しました。
主演は「ロード・オブ・ザ・リング」でお馴染みのヴィゴ・モーテンセン。あとは「トゥルーマン・ショー」のエド・ハリスなんかも出演しています。
タイトル的には暴力の歴史をたどるドキュメンタリーに思えそうですが、同名の小説を映画化した本格サスペンスです!
では中身。
絵に描いたような幸せな家庭で平凡な毎日を送っているトム(ヴィゴ・モーテンセン)。妻のエディ(マリア・ベロ)とも毎日ラブラブです。
しかしある日、トムの経営するレストランに強盗が入ります。ここでトムは果敢に強盗と戦い、彼らをピストルでドンパチとやっつけちゃいます。
一躍ヒーローとなったトムは、テレビでも持ち上げられてちょっとした有名人になります。
しばらく経ってから、店に今度はマフィアのフォガティ(エド・ハリス)という男が手下を連れてやってきます。
片目が義眼の不気味なその男は、トムのことをジョーイ・キューザックと呼びます。トムは自分がトムだと主張しますが、フォガティは「しらばっくれてんじゃねぇよ」的なことを言い、とりあえずはその場を離れます。
その後もフォガティはトム一家につきまとい、徐々にトムも神経をやられていきます。
ついにフォガティはトムの息子ジャック(アシュトン・ホームズ)を拉致。
息子を返してほしいなら、自分たちと一緒にフィラデルフィアに来いと要求します。
ここでトムは大暴れ。手下を2人を殺害しますが、ここでフォガティに追い詰められます。万事休すかと思われたところ、フォガティの後ろから息子ジャックがショットガンをお見舞いし、なんとか一命を取り留めます。
命は助かったものの、明らかに人を殺すのに慣れすぎているトムに、家族の疑いはますます濃くなる一方。
病院に入院したトムは、エディに真実を語ります。自分は本当はジョーイという男で、かつてはフィラデルフィアでマフィアとして多くの人を殺してきたということです。当然にわかには信じられない驚愕の事実に、夫婦の関係は完全に崩れ去ります。
その夜、実の兄でマフィアのボスであるリッチー(ウィリアム・ハート)から電話が。
過去を清算するため、トムはフィラデルフィアへと向かいます。リッチーはトムに恨みがあり、トムもまたつきまとって来るリッチーに嫌気がさしている様子。
最後の殺し合いが始まり、見事トムが勝利。リッチーの手下もろとも皆殺しにします。
全てにケリをつけ、帰宅したトム。ちょうど家ではエディと2人の子供たちが無言の晩御飯中でした。
気まずい空気が流れる中、子供たちはトムを暖かく迎え入れます。そして妻エディは、なんともいえない表情をしているのでした・・・。
おわり
★感想★
面白い・・・というよりは考えさせられる映画ですね。
作品全部見て思うことは、やっぱり暴力の世界というものはめちゃくちゃ陰惨なものであり、一度その世界に染まると簡単にはその世界からは抜け出せないってことですね。
人を殺してしまうということは、めちゃくちゃ重い十字架を背負うことになるし、その十字架っていうのは今後ずーっとその人の人生に覆いかぶさってくるものなんだっていうことが、作中を通して描かれます。
要するに、過去に大量の人を殺しておいて、自分だけ幸福な人生を送ろうっていうのはムシが良すぎるってところですかね。
それと同時にカエルの子はカエルというか、トムの中に潜む暴力性というのはあくまでトム自身が押さえ込んでいるだけで、ひょんなきっかけさえあればすぐにまた表に出てくるっていうことがこれまた描かれてます。
「暴力」というものが、いかに暴力を生み出すか、そしていかに無間の憎しみを生むかっていうことが描かれていることがこの作品であり、そしてそれをうまく描き出すために非常に描写がリアルなのがこの作品の特徴。
例えば強盗をトムが撃退したとき。脳天に弾をお見舞いされた強盗は、その弾があごに貫通し、顎がぐちゃくちゃになります。しかし彼はまだ絶命しておらず、息をしながら苦悶の表情を浮かべる・・・。というね。
あと、ジャックを誘拐したフォガティの手下が、トムの小掌でパンチを連発で浴び、目の焦点が合わないままピクピクしてる・・。とか。
そういった、いわゆる映画的な「ぎゃぁーーー!」ではないやられ方っていうのがこの作品のテーマである「暴力」というものの恐ろしさを際立たせる格好になっています。一応R指定作品ですからね。
俳優さんの演技で言うと、やはりフォガティ役のエド・ハリスのなんとも言えない恐ろしく禍々しいオーラが、暴力性を醸し出せています。そしてそれを心の奥底にひっそりと潜ませているっていうのが、ガチャ蝿ではないという裏づけに繋がり、やっぱり「恐ろしい」という結論に見ている側を引っ張り込みます。まぁ意外とやられかたはあっさりなんですが。
あとはジャック役のアシュトン・ホームズ。この子がいい感じに「ちょっと冴えない」雰囲気が出せてます。何やってもダメっていう感じではなく、どのクラスにもいる下の上くらいの男の子って感じ。この子が暴力とは正反対の世界にいるっていうのが、一種のメタ的要素に発展していてよかったです。
グロ要素はありますが、全体的にはそういった描写は少なめでストーリーで面白がらせる構造にはなっています。
暴力で問題を解決するな トム・ストール
お試しあれ!!!
ヒストリー・オブ・バイオレンス 2005年 アメリカ・カナダ
ジャンル:サスペンス
監督:デヴィッド・クローネンバーグ
出演:ヴィゴ・モーテンセン
エド・ハリス
アシュトン・ホームズ
ウィリアム・ハート
グレッグ・ブリック
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「ヒストリー・オブ・バイオレンス」です!2005年のアメリカ・カナダ映画で、カナダ人名将デヴィッド・クローネンバーグが監督した作品です。彼の作品は以前「ザ・フライ」を紹介しました。
主演は「ロード・オブ・ザ・リング」でお馴染みのヴィゴ・モーテンセン。あとは「トゥルーマン・ショー」のエド・ハリスなんかも出演しています。
タイトル的には暴力の歴史をたどるドキュメンタリーに思えそうですが、同名の小説を映画化した本格サスペンスです!
では中身。
絵に描いたような幸せな家庭で平凡な毎日を送っているトム(ヴィゴ・モーテンセン)。妻のエディ(マリア・ベロ)とも毎日ラブラブです。
しかしある日、トムの経営するレストランに強盗が入ります。ここでトムは果敢に強盗と戦い、彼らをピストルでドンパチとやっつけちゃいます。
一躍ヒーローとなったトムは、テレビでも持ち上げられてちょっとした有名人になります。
しばらく経ってから、店に今度はマフィアのフォガティ(エド・ハリス)という男が手下を連れてやってきます。
片目が義眼の不気味なその男は、トムのことをジョーイ・キューザックと呼びます。トムは自分がトムだと主張しますが、フォガティは「しらばっくれてんじゃねぇよ」的なことを言い、とりあえずはその場を離れます。
その後もフォガティはトム一家につきまとい、徐々にトムも神経をやられていきます。
ついにフォガティはトムの息子ジャック(アシュトン・ホームズ)を拉致。
息子を返してほしいなら、自分たちと一緒にフィラデルフィアに来いと要求します。
ここでトムは大暴れ。手下を2人を殺害しますが、ここでフォガティに追い詰められます。万事休すかと思われたところ、フォガティの後ろから息子ジャックがショットガンをお見舞いし、なんとか一命を取り留めます。
命は助かったものの、明らかに人を殺すのに慣れすぎているトムに、家族の疑いはますます濃くなる一方。
病院に入院したトムは、エディに真実を語ります。自分は本当はジョーイという男で、かつてはフィラデルフィアでマフィアとして多くの人を殺してきたということです。当然にわかには信じられない驚愕の事実に、夫婦の関係は完全に崩れ去ります。
その夜、実の兄でマフィアのボスであるリッチー(ウィリアム・ハート)から電話が。
過去を清算するため、トムはフィラデルフィアへと向かいます。リッチーはトムに恨みがあり、トムもまたつきまとって来るリッチーに嫌気がさしている様子。
最後の殺し合いが始まり、見事トムが勝利。リッチーの手下もろとも皆殺しにします。
全てにケリをつけ、帰宅したトム。ちょうど家ではエディと2人の子供たちが無言の晩御飯中でした。
気まずい空気が流れる中、子供たちはトムを暖かく迎え入れます。そして妻エディは、なんともいえない表情をしているのでした・・・。
おわり
★感想★
面白い・・・というよりは考えさせられる映画ですね。
作品全部見て思うことは、やっぱり暴力の世界というものはめちゃくちゃ陰惨なものであり、一度その世界に染まると簡単にはその世界からは抜け出せないってことですね。
人を殺してしまうということは、めちゃくちゃ重い十字架を背負うことになるし、その十字架っていうのは今後ずーっとその人の人生に覆いかぶさってくるものなんだっていうことが、作中を通して描かれます。
要するに、過去に大量の人を殺しておいて、自分だけ幸福な人生を送ろうっていうのはムシが良すぎるってところですかね。
それと同時にカエルの子はカエルというか、トムの中に潜む暴力性というのはあくまでトム自身が押さえ込んでいるだけで、ひょんなきっかけさえあればすぐにまた表に出てくるっていうことがこれまた描かれてます。
「暴力」というものが、いかに暴力を生み出すか、そしていかに無間の憎しみを生むかっていうことが描かれていることがこの作品であり、そしてそれをうまく描き出すために非常に描写がリアルなのがこの作品の特徴。
例えば強盗をトムが撃退したとき。脳天に弾をお見舞いされた強盗は、その弾があごに貫通し、顎がぐちゃくちゃになります。しかし彼はまだ絶命しておらず、息をしながら苦悶の表情を浮かべる・・・。というね。
あと、ジャックを誘拐したフォガティの手下が、トムの小掌でパンチを連発で浴び、目の焦点が合わないままピクピクしてる・・。とか。
そういった、いわゆる映画的な「ぎゃぁーーー!」ではないやられ方っていうのがこの作品のテーマである「暴力」というものの恐ろしさを際立たせる格好になっています。一応R指定作品ですからね。
俳優さんの演技で言うと、やはりフォガティ役のエド・ハリスのなんとも言えない恐ろしく禍々しいオーラが、暴力性を醸し出せています。そしてそれを心の奥底にひっそりと潜ませているっていうのが、ガチャ蝿ではないという裏づけに繋がり、やっぱり「恐ろしい」という結論に見ている側を引っ張り込みます。まぁ意外とやられかたはあっさりなんですが。
あとはジャック役のアシュトン・ホームズ。この子がいい感じに「ちょっと冴えない」雰囲気が出せてます。何やってもダメっていう感じではなく、どのクラスにもいる下の上くらいの男の子って感じ。この子が暴力とは正反対の世界にいるっていうのが、一種のメタ的要素に発展していてよかったです。
グロ要素はありますが、全体的にはそういった描写は少なめでストーリーで面白がらせる構造にはなっています。
暴力で問題を解決するな トム・ストール
お試しあれ!!!
ヒストリー・オブ・バイオレンス 2005年 アメリカ・カナダ
ジャンル:サスペンス
監督:デヴィッド・クローネンバーグ
出演:ヴィゴ・モーテンセン
エド・ハリス
アシュトン・ホームズ
ウィリアム・ハート
グレッグ・ブリック
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