どうも!僕です!!

今日はこちら!!



キッズリターン



「キッズ・リターン」です!1996年公開の映画。日本人にはお馴染みのビートたけしが「北野武」名義で監督した作品。監督としては6作目にあたります。


各方面からの評価がなかなか高い作品ですよ。

今作はダブル主演です。1人は金子賢。格闘家になったときに結構話題になった人ですね。
もう1人は安藤政信。「バトル・ロワイアル」今でこそ色んな映画・ドラマ・CMに出てますが、全てのきっかけはこの作品です。俳優デビュー作。
その他出演は石橋凌・寺島進・森本レオ・大杉漣・北京ゲンジ・モロ師岡など豪華というかバラエティに富んでるというか何というか!!見たことある顔がいっぱい出てきます!!





ではあらすじ。





どうしようもない不良高校生コンビのマサル(金子賢)とシンジ(安藤政信)。彼らは毎日プラプラしただらしない日々を送っています。

チャラチャラ







カツアゲしたり

カツアゲ







変装して成人映画を見ようとしたり

変装





ラーメン屋で酒を飲んだり

酒




まぁとにかく決して褒められたもんじゃない生活を送っている二人。






しかしある日事件が。以前カツアゲをした相手が何やら強い先輩を連れてきて復讐に。ボクサーのそいつは非常に強く、マサルはあっさりとボコられます。
やられる




さぁさぁ単細胞のマサルは当然泣き寝入りなんてしません。






単純な高校生の発想。


ボクサーにやり返すには・・・?
               I
               I
               I
      ↓
オレもボクシングやろう!!




ってことでボクシングを始めるマサル。

ボクシング



何でも流れに任せちゃうタイプのシンジもこれに乗っかってボクシングスタート。2人のボクサー生活がスタートします。
シンジも











コツコツ練習をしている2人ですが、バカなくせに自信だけはいっちょ前なマサルは早くスパーリングがしたくてしょうがないご様子。まだまだひよっこのマサルの要望に会長が困っていると・・・




「俺がやってやるよ。」と1人の男。

偶然




この右の男、なんと例のカツアゲリベンジ事件のボクサー。宿敵が同じジムという偶然に見舞われるマサル。下調べもせずにジムに入った結果、思いのほか早く再戦が決まります。










しかしそんなに早く人の性格と言うのは変わりません。元々バカでクズなマサルは、宿敵がスパーの準備をしているところを背後から襲撃!!キックの連発により見事宿敵をKOしてみせます!!


卑怯



なんというクズっぷり。ボクサーの端くれにも置けないというか、もはや人としてアウトです。





当然ジム関係者からは大ブーイング。「勝手にやってろ」的な空気になります。自分で帳消しにしたのにどうしてもスパーがしたいマサルは、シンジとスパーをすることに。






しかし蓋を開けてビックリ!!なんとシンジの方がはるかに強く、マサルは何度もダウンさせられてしまいます。


KO







飽きっぽいのか根性が無いのか。赤っ恥を掻かされた上プライドにも傷が付いたマサルは、これを機にジムには来なくなり、シンジと会うこともなくなります。





相棒がいなくなったシンジ。この頃から、ジムの先輩ハヤシ(モロ師岡)とよくつるむようになります。

ハヤシ


このハヤシという男。プロボクサーのくせに酒もタバコもやるというハンパボクサー。
「吐けば大丈夫」という理屈で、減量中もお構いなしに食べまくり飲みまくり吸いまくり。
そもそもボクシングどうこうの前に、学ラン着た高校生と居酒屋で堂々と酒を飲むっていうのが大人としてどうなんだと思いますがそこは今は置いておきましょう。






とりあえずボクシングを頑張るシンジ。しかしシンジがいつもマサルと来ていた喫茶店で1人お茶していると、以前ラーメン屋で遭遇したヤクザ連中が。


ヤクザ



ん?マサルがいる!!マサルがヤクザになってます!!馬鹿なくせに決断が大胆なマサルはサクッとヤクザになってたみたいです!!めっちゃ見習いしてます!!




マサルとシンジはお互い目は合わせますが、会話は一切ありません。いつの日からか、二人はまったく違う世界で過ごすことになっていました。




高校も卒業した頃、シンジはプロデビュー。元々センスがあったのか努力の賜物か。月日と共にどんどん勝ち星を積み重ねていきます。





ボクシングに明け暮れる日々が続く中、ジムに1人の来客が。

偉くなってる



なんとそれはマサル!!モンモンを体にがっつり入れて、身なりもしっかりヤクザらしくなってます。子分も引き連れ運転手付きの車で登場し、どうやら結構偉くなってるみたいです。





しかし忙しいマサルはシンジと飯を食う暇も無いみたい。会長に何か言われたのか、もう二度とジムには来ないと約束します。






「お前がチャンピオンになって、俺が親分になったらまた会おう」と言い残しマサルは去っていきます。

また会おう

いやー顔つきもずいぶん男らしくなったもんだ!大人になったなー!うんうん!!









しかしこの頃からシンジときたら。例のハヤシにそそのかされ、暴飲暴食の日々に。

飲む




その影響か、体は痩せづらくなったりキレが悪くなったりと全盛期の輝きを失ってきます。
当然試合でも惨敗。もはや鍛える価値の無くなったシンジのボクサー人生はあっさりと終わりを迎えるのでした。




一方ヤー公のマサル。
ある日組長(石橋凌)が住宅街で射殺!なんと近所のハゲオヤジに扮した敵対組織の人間に撃たれちゃいます!!

射殺






組長が死に、組内に新たな空気が注ぎ込まれると今までの状況が一変。完全に出る杭となっていたマサルを煙たがっていた兄貴分(寺島進)一派にボッコボコにされちゃいます。


ボコられる2





今日までに築いた地位をあっさりと失ったマサル。彼のヤクザ人生もここで終了するのでした。






その後鳴かず飛ばずの生活を続けていた両者は、ある日偶然の再会。学生時代のように、授業中の高校のグラウンドをプラプラ2ケツする2人。


その後







「まーちゃん、俺たちもう終わっちゃったのかな・・・」






「バカヤロウ!!まだ始まっちゃいねーよ!!」










そう言って笑い合う二人でした・・・。







★感想★
「良い映画」だなと思いました!!決して面白い映画ではないです。ストーリーとしては馬鹿な若者の馬鹿な行動を垂れ流しているだけです。しかしこの軸が無いと言うか、なんとなくダラダラした雰囲気こそがこの映画の真骨頂と思います。
やりたい放題やってきてそのツケが回ってくる。その中で何とか幸せになりたい馬鹿造の雰囲気っていうのが(特に後半から)滲み出てくるんです。こう弱さと言うかね・・・。なんか若さが裏目に出てる若者を描いてるんですよこれが。うまくいかない現実と何とか葛藤する若者の切なさが何とも言えないんですよねー。なんとなく進む方向が違ってちょっと気まずさみたいなのが生まれる2人とかもう完璧に描けてますね。「強くなりたい!」とか「仲間の為に戦う!」とかそういう暑苦しいのじゃなくて、ただ単純に成り行きで自分が思った行動をしているだけなんですこいつら。馬鹿なんですよホント。ただだからこそこの切なさが滲み出てくるんでしょう。
あと音楽!北野映画ではお馴染みの久石譲が担当なんですが、まぁこの切ない音楽がまた映画の雰囲気を盛り立ててくれます。




とにかく終始切ない映画です。これは現役の高校生とかが見るんじゃなくて、大人になってから見る映画だなと思いました。



ちなみにこの映画は、ビートたけしがバイク事故で死にかけた後の復帰1発目の作品。「オレはまだ終わっちゃいねぇ!」みたいなメッセージがあるみたいです。マサルはそのメッセージの代弁者なのかな。そういう背景も知ってる状態で見たらまたちょっと違った面白みも出てくるかもですね。





ただ言っときますよ!!オススメはするけど決して面白い映画ではないと!!雰囲気を楽しむ映画ですこれは!!







続編もあるらしいですが、監督も違うし僕はあんま興味ないです!もし見たことある人いたら感想教えてください!






現在北野映画では久石譲は起用されていません。「映画ではなく音楽が評価されてしまうから」だそうです。








タケシ!!ごめん!!でもオレやっぱこの曲好きだ!!!








ってことで、かっこいいテーマ曲と一緒にお別れです!!






















お試しあれ!!




キッズ・リターン  1996年 日本


ジャンル:ドラマ
  監督:北野武
  出演:金子賢
      安藤政信
      石橋凌
      寺島進
      モロ師岡





 
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