どうも!!僕です!!

今日はこちら!!









「来る」です!
現在公開中の日本映画で、ホラー作家澤村伊智の小説「ぼぎわんが、来る」を実写映画化した作品。

監督は「告白」「渇き。」の中島哲也。このブログでは初登場です。


主演はV6の岡田准一。しかしこの作品は他の主要キャストも全員主演といえるかもしれません。
その他出演は、妻夫木聡、小松菜奈、黒木華、青木崇高、松たか子といった面々でございます。





日本のホラーを劇場で見るのは結構久々で、微妙に緊張しながら見に行って参りました!!





ネタバレが嫌な人は閲覧ご注意ください。






★感想★
ちょっと難しい作品になり過ぎてしまったかな~という印象です。
これは原作の小説の特徴でもあると思うんですが、「結局何が来てるんだ」っていうのが最後まで明確にはわからないんですね。
日本のホラーの良いところっていうのは欧米的なスプラッターとは違って「気味の悪さ」みたいなのが独特に表現できてるところにあると思うんですよね。ホントに背中とかが冷やっとするような独特の「嫌~~~」な感じっていうのが和製ホラーの強みと僕は思ってます。
今作に関して言えば、その表現っていうのはバリバリに良いと思うんですよ。冒頭の妻夫木くんのどんぶりを並べる謎の行動から、作中の色んなシーンが冒頭にフラッシュバックしてきて、CGもカットインしてきたりして何が何なのかよくわからない感じ。
で、いざ少しずつ何かが「来」だして、バンバン人が死んでいって・・・















何とか岡田くんと小松菜奈だけ生き残って終わり。















いやホントにこれだけなんです。
何となく頼りがいありそうな連中は出てくるんですが、軒並み「あれ」にやられちゃいます。「あれ」は相当強力らしくてですね。



ん?「あれ」って結局何だったのかって?
































知りませんよそんな事。
























多分大事なのはそこじゃない。っていうことにしときましょう。

そのね、「あれ」っていうのはよくわからないけどとにかく強くて、人間なんて真に受けたらひとたまりもないレベルなんですよ。妻夫木くんなんて上半身ブッタ切られてましたからね。上妻夫木下妻夫木に分断されてまぁ凄惨な画でしたよ。
で、「あれ」が何故来るのか、どこに来るのか、どうしたら防げるのか、そもそも何なのかっていう5W1Hは完全に排除されてます。


どうでもいいの!!!そんなことは!!!!





っていう極めて強固な意思を感じました。
その結果、粘って粘って粘って粘って最終決戦でも結局何もわからずに終わってしまうという、ある意味衝撃なラストです。これが90分サイズならまだ良かったんですが、2時間ちょっともある為結構僕自身辛かったですね。典型的な「気になるというよりもうどうでもよくなっちゃう現象」が起きてましたね。ホントにラストの松たか子VS「あれ」の時は恐ろしく眠たかったです。

「本当に怖いもの」っていうのは神出鬼没なおばけとか妖怪ではなく、人間の歪んだ感情から生み出される「何か」って仮定すると一定量面白いかなと思って見てたんですよ。
そうするとより不気味さは増すし、ある意味での説得力も出てきた気はするんです。しかしですね、「あれ」だ物理的に人を殺めてるのであれば最低限ラストにどういう手法で何をしていたかっていう回答が欲しいんですよね僕は。
内部からグチュグチュして殺すのか外部からシュパっと切り刻んじゃうのか、そもそもどういう理論で誰がどうターゲットになるのかとか、不明なものが不明なままでいくらなんでも残り過ぎな気がします。殺され方にもムラがあるし、何で妻夫木くんの後輩はちょっと焦らされて死んだのに妻夫木くんは秒殺なんだとか、カナが死ぬときはなんで一瞬お母さんでてきたんだとか。
単発で見ると演出とかは最高に面白いんですよ。やっぱ怖い演出っていうのは抜群に出来てるし、ルックとしても印象深い、人によってはトラウマになりかねない画とかっていうのはバンバン出てきます。なだけに、ストーリーとして、作品全体としてのクオリティが悔やまれます。


他に良かった点として、僕はもう妻夫木くんとカナさん(奥さん)の人間模様っていうのが最高に面白かったですね。この夫婦の話をスピンオフとして映画化して欲しいくらい面白かったです。
全く人の話を聞かない自己満男と、それに辟易してノイローゼ化していく妻。最高です。演技も両方良かったしね。

ぐらいです。

主演岡田くんに関しては、ん~って感じ。演技に文句をつける気は無いけど、彼が演じる野崎って男はアウトローな感じは出すけど、実は全然軸が無いペラペラのヘビースモーカーって印象で、何か見ててイライラします。色々頑張って動くけど「そもそもお前は何なんだよ」とツッコミを入れたくなります。元々は無関係の人ですからね。
ほいでそいつが「ただのキャバ嬢です」って紹介するマコトって女もホント意味不明だし、そういう紹介するのも意味不明だし、松たか子演じる琴子とかいう女。「お前マジで結局何もしてないからな」って顔をひっぱたきたいくらいあります。







まとめると、実はコイツが恐ろしい人間だったとか、目で見せる以外の恐怖の伝え方っていうのはもの凄く上手いのに、肝心の「あれ」を神格化し過ぎてワケわかんなくなっちゃった作品と思います。
45度くらい方向を変えると抜群に面白い作品になったような・・・とおせっかいな感想を持った僕でした。














みなさん芋虫にはご注意を!!!
















お試しあれ!!





















来る  2019年 日本


ジャンル:ホラー
  監督:中島哲也
  出演:岡田准一
     妻夫木聡       他